2010年10月30日土曜日

もたいまさこ

もたいまさこになりたい

最近強くそう思っている

メガネの奥のあの瞳、ほほえみ、ストイックな体つきと体の動き
低音の声
本当に大好き

きっかけは取材で会った小林聡美さん
映画「マザーウォーター」の宣伝で。
とてもチャーミングで高層ホテルの大きな窓を背にして私がカメラを構えると
「気をつけて!」と「窓があるって分かってても心配になっちゃうね」と笑った。

小林さんに会う前に映画「めがね」を借りて見た。
大きく深呼吸するような映画。美味しそうな料理。そしてもたいまさこ。
取材の後、もう一度見た。2回目もよかった。

ほぼ同じ出演メンバーの荻上(監督、荻上直子(おぎがみなおこ))組の映画をまた借りた。
映画「かもめ食堂」。場所はフィンランド。
1回見てもっと見たくて2回目を見るときに母を誘ってみたら「それ見たよ。」と言う。
「いつ見たんだっけ?あれ?んー?…」と思い出せそうにない母となんとなく待つ私。
すると
「俺が見に連れてったんだよ」と父。
「同じシリーズの「めがね」も見に行ったよな。」

すっかり先を越されていた。

フィンランドで暮らすのもいいなと思っている。

2010年10月16日土曜日

カマキリ君

庭仕事を終えた父が満足そうに

「カマキリ君がまだいたよ。」と言った。

今年はもういなくなったかなぁと思っていたら出会えたのだそうだ。

うちに代々生きているカマキリ君だと言う。

「カマキリ君もいるし、バッタだっているしとかげもいるよ。」と言う。

疑問に思った私は「なんでカマキリだけ君がついてるの?」と聞いた。

すると父は沈黙の後「バッタ君。」と言った。

2010年10月14日木曜日

ひとりぼっちのみーちゃん

懐かしい友達とビールを飲んだ

あの頃は前世のように懐かしい

入った居酒屋でテーブルにやってきたおばちゃんの胸に
「ひとりぼっちのみーちゃん」と書いてある

そんなみーちゃんはショートカットのパーマ頭で底抜けに明るい雰囲気

「ひとりぼっちなんて」と言うと

「だってそうなんだもん」と言う

みーちゃんが伝票に伏し目がちに注文を書きつける瞼にひとりぽっちの影を探す

いまいち見つけられない

でもみーちゃんの全身からさばさばとした思いやりが伝わってくる

ひとりぼっちのいいところだけをまとったみーちゃん

お酒が進み話はいろいろな方向へ飛ぶ

隣に座った友達のお父さんの話

とにかくおしゃべりなお父さん、たまに黙ると今度はお母さんがずっとしゃべってる

変わってる

高校時代嫌っていた友達を殺すために仲間と爆弾を試作していてそれが爆発して指を何本かと片目をつぶした。

とにかく変わってる と一人娘のその子は言う

透明感のある可憐な細面のその顔からは爆弾の影は見えない

人ひとりの中にはいろんな歴史が詰まってる