2011年7月28日木曜日

また会う日まで

地下鉄の駅から地上に出る途中の
くの字に曲がった角のところで
安西水丸さんに会った

昨日会ったのに今日も会ったー!

びっくりして「ほえ!」と反応して
水丸さんはびくっとした

昨日と同じ洋服を着ていた

これを運命というんじゃないでしょうか?

こんなことがあるこの街を私は愛し初めています



髪を切った

「短くしたかったんですか?」と聞かれたので
「失恋したんですよぅ」と言うと
「え~ほんとですか?」と言われた
初めて会ったときから懐かしい感じのする美容師さんは
「未練があるというのは、本当に好きだったということです。だから未練があるのはいいんです。」と言い
私を涙ぐませた。
うれしかった。ほんとに好きだった。


目の前に2年も工事中の家が(あの!)「北野家」であるということを聞きつつ
髪はざくざく短くなって
男の子みたいになった


部屋に帰って
ビールを開けて
ゴーヤとなすのおひたし
大根のぬか漬け
松の実
チーズ
食べながら本を読みながら
後ろの部屋では昭和歌謡の「有楽町で逢いましょう」とか「誰よりも君を愛す」がラジオから流れていて
扇風機の風が優しくなでる

私は今どこにいてこれからどこにいくのかわからなくなり
無重力感で幸せいっぱいになる

2011年7月27日水曜日

blue and green




近所をお散歩
都会の中にジャングルがある
打ち捨てられ関心の外においやられたような団地
でもかつて人々がにぎにぎと生活していた亡霊のような気配がある
さびしくない

鳥が飛び降りてきて
道のなにかをついばみ
飛び去っていく
飛べるって不思議

トタン板の上で猫は右手をのばして昼寝の最中
そんなにいい毛皮を着て暑くないの?

ぼんやり歩いていたら
むこうから画家の安西水丸さんが歩いてきた
ゆっくりちょっと左に傾きながら歩いていた

私は彼を知ってるけど彼は私を知らない

みんな亡霊みたいな午後だった




2011年7月24日日曜日

ちょうちょ

エリザベス・キューブラー=ロスという研究者が
死が近い子どもの患者たちに絵を描かせた
多くの子どもが蝶の絵を描いた

ユダヤ人が収容されたガス室の壁は
子どもたちが爪で描いた蝶の絵で埋め尽くされていた

蝶はさなぎから蝶になる
再生のシンボル
死ぬけれどかたちを変えてまた生まれ変わるということを子どもだちは知っていたのか

体は死んでも思い出がある限り故人は生き続けます
「ごくろうさま」あなたはあなたのやるべきことをしっかりやっていったよね
と語りかけてください

そうお坊さんは話した
「ごくろうさま」とは思いつかなかった
墓前に立ちどう語りかけていいのか、今まではわからなかった
そうか、なるほどと思った

今日はともだちの3回忌の法要
私の中は思い出でいっぱい

いろいろな人とのいろいろな思い出でいっぱい

これからも増え続けるだろう
それを抱きしめていこう

2011年7月23日土曜日

ふられたうえにしかられた

非常に私的なことで本当に申し訳ないのですが
今日は書きます

ふられてもふられても大好きな人に
昨日またふられてしまった

しかも
「逃げてるだけなんじゃないの?」
としかられた
自分に受け止めないで逃げてるだけなんじゃないの

息もできず死ぬ思いがしたけれど
言ってくれた言葉の思い出せる限りをノートに綴っていったら
逃げてるだけなんじゃないの?がひっかっかった

言われてみれば逃げてるだけだった
孤独から、日常から、自分の弱さから
本当に本当に大好きだよ
だけどいいところばっかり見て辛いことは自分に受け止めることをしてこなかった

二人の楽しい思い出や夢のような出来事に逃げていた
そして別れてからも1年忘れられなかった
霞を食べて生きていた

人生最大のピンチから掬って(救って)くれた天使のような人だった
見つめ合うだけで細胞のすみずみまでぱんぱんに幸せだった
だけど別れが来た
健康や仕事や家族や社会常識やいろいろなことの渦におぼれた

昨日
「なんのためにうまれてきたの?」とも聞かれた。
あなたに会えて生まれてきてよかったと思ったけれど
なんのため?今はもうわからなくなった。
理由なんてあるのかな。

喪失感。
でも思う

志半ばで亡くなった人、その家族。
どんな気持ちがしただろう。
親を亡くした人、子を亡くした人。
悲しみを受け止めて一歩踏み出す人たち。

かつて最大のピンチにいた私に彼が言ってくれたように
今のこの気持ちを忘れずに書き続けていこう

あきらめることはしない
だけど固執することもやめる
草のように生きていく
意味はない
ただただ持てる力の全部でハッピーに生きてみる

私の人生に意味なんてないけどそれでいい
それで幸せ
あなたに会えて幸せです

またね







今朝メールを見ると
私にかつて最大のピンチをもたらしたアラブの王様からメールが届いていた
人生はめぐる

2011年7月19日火曜日

黒島ってなに?



電車に乗っていた
観光客のような家族が乗って来て私の周りにわらわらと座った
目の前の男の子は日に焼けてむちむち
「黒島」と書いてあるごっつい野球帽(なの?)を誇らしげにかぶっている
「黒島ってなに?」心の中で問いかける
君は日本人?じゃない?
そっと窺っていると日本語を話している
日本人みたいだ
ますます「黒島」って?
みんな知ってるのかな

不思議不思議
この世の中は不思議だらけ

カメラがなかったのでよく見て覚えてあとで絵に描いた
でもやっぱりあのむちむちぎらぎら感は出せない
む~修行が足りない

2011年7月17日日曜日

元気かい!!



今朝メールを開くと
「元気かい!!」というメールが父から来ていた
言葉がガツンと打って元気が出た

「元気かい!!」と来たら「元気です!!」と返すのは条件反射。

母が「そういえばうちの子たちは幼稚園に行くのを嫌がって泣いたりしなかったわね。」と言えば
「うちの子は陽気なんだよな。」と返す父。

いえいえ、涙をこらえていたのかも知れませんよ。
だけどそう思われていると思うと陽気にならずにはいられない。


さて、
梅雨明けを待って3日と3晩干した梅がきれいな梅干しになった。
このご時世に梅干し。

3日3晩というのは、最初の3日は昼の日にさらし
夜は梅酢に戻し、あとの3日は夜露にさらし
昼は梅酢に戻す
その手間暇に先人の教えがある

この効果は、「酸と塩が中和し、風味が増し、梅がやわらかくなり、きれいな色の梅干しになる」ということだけれど

朝、屋上に梅を出すときの日の高さや夜、梅を出すときのまんまるお月さまと星空
昔から漫然と続く行為に自分の存在はどんどん小さくなって宇宙のちいさな星になって輝きます

今日もいい日です




2011年7月13日水曜日

モモ



写真はタコス 我が家のソウルフード


思うこと


毎朝ゼロで起きて 毎晩ゼロで眠りたい

新しく生まれ 新しく死にたい




執着がなくなるね


話は変わります

先日解毒したくなるような状況の後深夜まで開いているスーパーに入って即座にりんごとモモを手にレジへ



帰って食べた すっきりした



翌日友人に話すと 「黄泉の国では桃を投げて鬼を退治する。魔除けの力がある。」と教えてくれた


知らず知らず桃の力で魔除けしていた自分に満足した

よくやった やってやった よしよし