2011年1月14日金曜日

若葉

築地で時々朝ごはんを食べる

いつも行く定食屋「かとう」が今日は団体客で満員
のれんの隙間から覗くとずらっとマダム達のお尻が並んでいる
「食べ物は出ているか?」によって待つか待たないかを決める
テーブルの上、まだ誰にも食べ物は出ていない
お店の人の気持ちになりちょっとぞっとする
これからあの人数分の朝ごはんをいっぺんに出すのだ

「かとう」を諦め「若葉」に行く
立ち食いのラーメン屋さん
かつおだしのスープと細いちりちりの麺がさっぱりとして美味しい
ラーメンの湯気で一気に温まり、鼻水が出る

ラーメンをすすりながら朝日の当たるビル群を眺めつつ「阪神大震災から16年」と話す
あれからもう16年。
あの時私は大学生で新宿の駅前で友人たちと募金活動をした
心優しい人たちがお金を落としてくれる中2人の人に
「そんなことをしても被災者は救われない」となじられた
そうだよなーという気持ちとそうだけどーという気持ちと
だけど何もしないよりはよかったと16年後の私は思っている

今度は「戦後の子供たちは貧しかったけど明るかったよ」という話になった
そこまで遡ると私には想像するしかない
明るい子供たちは希望だ
暗い顔なんて見たくない

青空の下ただただ笑っていたいと願う

人生という時間があっという間ならなおさらだ