2011年4月7日木曜日

門出


「さぁ今日は壮行会だ、飲もうか。」と台所へやってきた父。
「ちょっと待って。」と言う母に
「ちょっと待って、車は急に止まれない。」と父は拍子をつける。

こんなやり取りを聞く日常も今日までかと思う私。

父と私はビール、母は甘いカルーアミルクで乾杯をする。
なんと言って乾杯したのか忘れたが私はただただ「ありがとうございます」の気持ちで頭を下げた。

こんな風にこの家を出ていくなんて想像しなかった。けれど進むべき道は独りでにできていくものでそれに従ったらこうなった。

家族の中でお酒を飲むのは父と私だけ。

「ひとりであんまりお酒を飲みすぎるなよ。
ひとりっていうのは、自分を自分でコントロールしなきゃならない。
本質が出るんだ。」

明日から自分を律する厳しい毎日が待っている。
きっと楽しいはず。
とにかくたくさん働こう。
楽しくがんばっていこう。