2011年10月5日水曜日

エクレアとコーヒーと

近所の本屋で『エクレアとコーヒーと詩人』という本を買った。
橋口幸子さん著。
薄い本で、詩人だった故北村太郎さんとの鎌倉や横浜での思い出をぽつぽつと書いている。
タイトルに一目ぼれだった。中身もよかった。
読み終えて本棚の一番目立つところに置いた。
それからエクレアを買ってきて、コーヒーを淹れて飲んだ。
コーヒーの時は『親愛なるキティーたちへ』という可憐な小林エリカさんが書いた本を読んでいた。同時に数冊を読み進める癖がある。
この本は、『アンネの日記』と、同時期に書かれたお父さんの小林司さん(アンネと同い年)の日記を手に、アンネの生涯を辿る旅に出たエリカさんの日記。
ベルリン、ベルゲン・ベルゼン、アウシュビッツ、アウシュビッツ・ビルケナウ。
指先が冷たくなる。
私にはエクレアとコーヒーがあり、あたたかな毛布があり、この部屋がある。
本をお腹の上の毛布にのせて、ごろんと畳に寝転がる。
幸せな昼寝の始まり。外は冷たい雨。