2011年11月11日金曜日

おばあちゃんのおやつ

1982年4月18日朝日新聞より

「おばあちゃんのおやつ」抜粋

きょうは、福島県の山林で働く人たちのおやつです。
東白川群塙町真名畑字向漁師。山に囲まれた小さな村のおばあさん鈴木キヨさん(七六)から、「蒸しパン」の話が届きました。何となく寒い季節のおやつ、というイメージですが、さにあらず。村でこのおやつを作り始めるのは、ほかならぬ今の季節だというのです。
冬が終わり、日が長くなるにつれて、山の仕事はだんだん忙しくなる。杉の苗を植え、下草や雑木を刈り払い、杉の大樹を伐採、製材・・・・・・。手伝いの人数もふえてくる。
「おやつ時には、蒸しパンを山のようにこしらえては、漬物とお茶を添えて運んでいきます」と。

抜粋以上。


5年くらい前の誕生日に「空手なんかやっていないで料理でもしなさい、と母に言われました」という私に、空手の大先輩の高尾さんが譲ってくださった、切り抜きだけで作られた分厚いレシピ本の中から、蒸しパンを作ってみた。とても簡単で、出来立ては本当に美味しくて懐かしい。バターを置くととろりと溶けて、あぁ幸せ。

福島の山林の営みや季節感をすぐそばに感じながらいただきました。

高尾さん、ありがとうございます。
お元気ですか。