2011年11月14日月曜日

見るものみな歌の巻

日曜日は乃木神社の骨董市だった
行ってみたら5つくらいしかお店を広げてない
寂しい
吉日のようで、結婚式が分刻みで行われている

来た道を戻りBook246にふらり立ち寄る
ここには旅の本がある
アメリカの昔の絵ハガキ(ブルースカイ、プールサイドのパラソル、水着姿の男女たち)に吸い寄せられて、隣にあった「三原山の大活動」の絵ハガキセットに手を伸ばす
















中にはモノクロの火山の写真絵ハガキ5枚
かっこいい

レジの女の人の白眼の白さに感動して写真を一枚撮らせてもらう
そうしたら、その人は冒険者だった
中学3年の時から世界70カ国を旅してきた
イラクでは戦争が起こっていて
持っていた一眼レフを覗きこんだ瞬間に麻袋を全身にすっぽりかけられて3日間拉致された
それがトラウマで写真が撮れなくなった分だけ、写真を撮る人や、一枚の写真で感じ取ることのできるものの大きさをすごいと思うと話してくれたけど、いやいや、あなたの経験の方がよっぽどすごいです
鉛筆を立てて、手を放してぱたりと鉛筆が倒れた方向に旅をしたりする
ナップザックで行きあたりばったり
驚くのは、その人が少女のように細身で可憐で色白でキュートなこと
由衣さんという名前の通り、自由をまとって生きている
東京にいる間はBook246で旅のコンシェルジュ
フィンランドについて訊ねると
フィンランドはいいですよ
私はフィンランドの森で迷子になって、パニックになりましたが、小川が流れていたので、水はあるし、ベリーも生っているし、なんとかなるかなと思っていたら、大きなトナカイに遭遇して、そのトナカイに食べられる!と思いましたが、トナカイがふんっと無視して行ってしまったのでその後をついて行きました。するとサンタの家に着きました。サンタが家の外で薪割りをしていて、私を見て驚いて「お前、こんなところで何してる?」と聞かれたので、迷子になりまして、と話すと「じゃ、お茶でも飲んでいきなさい」とお茶をごちそうになりました。

おとぎ話のような不思議な話の連続 なるほど白眼が白いわけだ
レジの前にいながらにして世界を旅する30分の立ち話をして、握手をして別れた

高橋源一郎さんの取材が明日だったので『「悪」と戦う』を買って帰る
これは傑作!おすすめ。しかも一日で読める。

次の日、つまり今日の高橋さんの取材
うなずきの連続
「学校へ行くとバカになります」
「楽しいのがいい、みんな歌っちゃえばいい」
「言いたいことを言うのが一番気持ちいい」
みんな知らず知らず言論の自主規制をさせられていることに気づいていない

新刊『恋する原発』は今週末に出る
体育館みたいなところで200組が同時に行為を行うアダルトビデオがあって
監督がメガホンで「じゃ、キスして!」とか指示する
それですべてが終わった後、200組がまったりしている光景をカメラは徐々に上へあがっていく
尾崎豊のバラードみたいな、そのエンディングのためだけに作曲された曲が流れて、それは思わず泣いてしまうほどの感動なのだとか
そういったこと(?)が盛り込まれているらしい

広島県尾道市出身の高橋さん
出会えてよかったな