2012年2月6日月曜日

erico

erico
最初に会ったのは
写真展会場の下のキッチンで
右胸に「中」、左胸に「国」とどーんと書いてある青いジャージを着て
つまり「中国」を着て、目をきらきらさせて
中川さんとお茶を飲んでいた
中川さんは私に気づいて声をかけてくれた
それから3人でお茶を飲んだ

次に会った日は
とても寒い雨の日で
私は銀座で傘を差して長靴で転んだ
点字ブロックの上で両足が前に滑って思い切り尻餅をついた
普通、大人になって尻餅なんてつかないでしょう?
脳みそがぶわんと揺れる感じがしたよ
しばらく何週間かお尻が痛かった
そのお尻がイタタタタタの状態でericoとお茶した
写真を見てくれて
色を見るすごい目を持っているericoは
「う~ん、僕に何かできることがあるかもね」と言った

色の話をするとき心が震えた うれしくて

仕事の話で
「5日間もこれにかかりっきりだった」とかちょっと不満と自慢みたいなことを言うと
「そんな仕事、断ってやめれば?」
とか言う
びっくりする
でもそう言われると「やめないよ!だってこれがやりたいんだから」ということが分かる

「カメラを買い換えなくちゃ」と言うと
「カメラは買わなくていいでしょ、あるんだから。それよりレンズだよ」と言う

とにかくスムースにはいかない

ericoと会ってから
手袋を片方なくしたり、洗濯物と布団を外に干したまま夜まで忘れたり、手帳を置き忘れたり
なんかおかしい
でもちょっとおもしろい
世界がぐちゃぐちゃ乱れ出す
そんなことなんて知らないし関心もないericoは今日からしばらくインド

この間置いてったぶどうのゼリー、覚えてるかな
「食べないでね」とか言ってたけど
たぶん、絶対に忘れてる